洗濯機の寿命はどのくらい？何年？｜長持ちのコツやおすすめ洗濯機も

洗濯機を毎日使う方は多く、家族でお住まいの方は1日に数回洗濯する方もいます。そんな生活必需品の洗濯機ですが、不具合や槽内の臭い、洗濯物の汚れ残りなどが気になってきたら「そろそろ買い替えた方がいいのかな？」と思いますよね。

しかし、決して安いものではないので、できるだけ長く使いたいものです。そこで気になるのが洗濯機の寿命です。実は、メーカーの修理用部品の保有期間が過ぎてしまうと修理できない場合もあり、その点も寿命に関わってきます。

そこで今回は、寿命が近い洗濯機に起こる現象や買い替え時期について詳しく解説します。また、比較的安価なハイアールや国内大手のシャープなどのおすすめ洗濯機や処分の仕方に加え、洗濯機の寿命を長くする秘訣も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

洗濯機の寿命を知るうえでチェックしておきたいのが「設計上の標準使用期間」です。設計上の標準使用期間とは標準的な使用条件の下で、どのくらい使用できるかメーカーが算出した期間になります。洗濯機の側面などに表記されている場合が多いです。

標準的な使用条件は、1日の平均使用回数は1.5回、1年の使用日数は365日、1回あたりの使用時間は標準コースに設定した場合を想定しています。

つまり、設計上の標準使用期間が7年と表記されていたとしても、1日に1回、1年の使用日数が200日である場合、洗濯機の寿命は7年以上になる場合があります。自分の使用状況を考慮に入れて、洗濯機の寿命を予測してください。

一般的な洗濯機の寿命は6〜8年といわれています。これは、メーカーが算出した設計上の標準使用期間が、6〜8年の場合が多いのが主な理由です。

一方で、2017年に内閣府が発表した消費者動向調査の統計では、平均使用年数が10.2年であるとわかりました。これは、設計上の標準使用期間の使用条件を下回る回数・日数で洗濯機を使う家庭が多いことを指しています。使用条件よりも低い頻度で洗濯機を使っている場合は、10年程度の寿命を見込んでおきましょう。

一方で、使用条件より高い頻度で洗濯機を回している場合は、早く寿命が訪れる可能性が高いので気をつけてください。

現在、標準的な家庭で使用されている洗濯機は、縦型とドラム式の2種類にわけられます。構造上の違いはありますが、寿命については縦型とドラム式では大きな違いはないといわれています。設計上の標準使用頻度を確認し、自分が使用する頻度と照らし合わせながら洗濯機の寿命を算出しましょう。

洗濯機の寿命を考えるうえで気になるのがメーカーごとの寿命です。どの程度の性能を持っているかによって洗濯機の寿命も異なるため、壊れやすいメーカー・壊れにくいメーカーの有無も知っておきたい情報です。

パナソニック・シャープ・日立といった国内メーカーの洗濯機は、壊れにくい優秀な性能を持った商品が多いです。国内メーカーなので、不具合が出たときにすぐ修理対応できるのがポイントです。手厚いサービス保証により、洗濯機の寿命を延ばせる可能性もあります。

格安洗濯機として知られているハイアール・アクアシリーズについては、中国製のため不具合が出たときの修理保証体制に不安が残ります。洗濯機としての性能には問題ありませんが、国内メーカーか海外メーカーかによって故障したときのサービス体制に差が出るため、その点には気をつけてメーカーを選びましょう。

洗濯機の寿命に補足して把握しておきたいのが、「補修用性能部品の保有期間」です。これは、洗濯機の寿命や買い替えを検討するときのベースにもなるので、知識として備えておきましょう。補修用性能部品の保有期間とは何か、洗濯機の寿命とはどのような関係があるのかご紹介します。

補修用性能部品の保有期間は、製造を終了した商品の修理用部品を保有する期間です。この期間が過ぎると修理用の部品は破棄されてしまうため、該当洗濯機が故障したとしても修理が困難になります。補修用性能部品の保有期間はメーカーごとに異なりますが、6〜7年が平均です。

補修用性能部品の保有期間が過ぎた後に不具合が出た洗濯機は、寿命がきたと考えて買い替えを検討するのがおすすめです。

修理ができたとしても、費用が高くなる場合もあります。洗濯機の平均寿命が6〜8年といわれているのは、この保有期間も影響を与えています。修理用の部品がなくなるため、自然に寿命が訪れると考えていいです。

洗濯中に停止する回数が多くなったら、洗濯機に寿命が近い可能性があります。洗濯物が偏っていたり、脱水・排水ができなかったりしたときにエラー表示が出て停止する場合もあるので、まずは洗濯機の状態を確認しましょう。

洗濯物を詰め直し、電源を切ってから再起動をしても停止することが多いのであれば、洗濯機内部に寿命がきたと考えられます。

洗濯機内の部品が外れた場合、使用中におかしな音がします。内部の部品が壊れているので、洗濯機に寿命が訪れた可能性が高いです。ただし、洗濯物の中に金属製のアクセサリーやピンなどの異物が入っている場合も音がするので、まずは洗濯槽内に異物がないか確認してください。

洗濯機は使用期間が長くなると汚れが蓄積され、おかしな臭いがしてくることがあります。洗濯槽内にカビが蔓延し、臭いを発生させている可能性もあります。洗濯機全体にカビが発生すると不具合が起きやすくなり、寿命が近いサインでもあるので臭いにも気をつけましょう。

寿命が近づいた洗濯機は、脱水力が落ちるパターンが多くあります。排水弁モーターに不具合が出ているのが主な原因です。モーターが作動しないと、きちんと脱水ができなくなります。排水ホースや排水溝を確認して問題がなければモーターの不具合も考えられるので、洗濯機の状態をチェックしてください。

洗濯槽が故障すると水漏れが起きやすくなります。排水ホースが正しく設置されていて不具合がないのに洗濯中に水漏れすることが多くなったら、寿命が近くなったと考えられます。水がどこから漏れているのか確認し、修理が可能かメーカーに問い合わせましょう。

乾燥機能がついている洗濯機は、寿命が近くなると乾燥が甘くなる場合があります。このようなときは、まず乾燥フィルターを確認してください。

フィルターにゴミが溜まっていると、機能が弱まることがあります。フィルターのお手入れが行き届いているのにも関わらず、乾燥機の働きが鈍くなった場合は寿命が訪れている可能性が高いです。

洗濯機を起動したときに電源プラグが熱くなるのは、銅線が切れていることが原因と考えられます。この状態で洗濯機を使用すると、火事のリスクが高まるので使用を中止しましょう。修理を頼むか、買い替えをするか検討してください。

電源プラグがコンセントに接続されていても電源が入らない場合、まずはブレーカーや主電源がおちていないか確認しましょう。それらに異常がない場合は洗濯機のコンピューターの問題の可能性もあるので、一旦プラグをコンセントから抜いて再度差し込みましょう。

それでも電源が入らないようであれば、故障や寿命が考えられるので、メーカーへの問い合わせや買い替えの検討をおすすめします。

• 給水スピードが遅い

急に水が溜まるのが遅くなると寿命かと思いますが、給水弁のフィルターのゴミ詰まりや水道栓のパッキンの劣化が原因の可能性もあります。フィルターの掃除やパッキンの交換をしてみてください。

• 水漏れする

蛇口・給水ホース・ニップル（ホースを蛇口につなぐ部品）から水漏れしている場合、それらがきちんと接続されているか確認しましょう。排水溝の詰まりも水漏れの原因になるので、掃除をしてみてください。ドラム式の場合は洗剤ケース、ゴミ取りフィルターの詰まりの可能性もあります。

• 脱水時のみ異音がする

脱水時の異音は、脱水槽が周囲の壁にぶつかっている音の場合があります。洗濯機の四隅にぶら下がっている吊り棒という部品が破損すると、脱水槽のバランスが崩れてしまうためです。吊り棒の交換を自分ですると交換作業が原因で故障する可能性があるため、修理依頼することをおすすめします。

寿命を迎えた洗濯機を購入した家電量販店で、新しい洗濯機を購入する場合は量販店に古い洗濯機の回収義務が発生します。新しい洗濯機の購入を考えている場合は、該当する家電量販店で買い替えをし、引き取ってもらうのがおすすめです。ただ捨てるのがもったいないと思う方にぴったりです。

洗濯機は、市町村区の指定取引所で引き取ってもらえます。郵便局で販売されているリサイクル券を購入し、指定取引所まで洗濯機を持っていきましょう。リサイクル券と引き換えに洗濯機を回収してもらえます。

不用品回収業者に依頼し、古い洗濯機を引き取ってもらう方法もあります。この場合、事前にどのくらいの費用が発生するのか見積もりを出してもらいましょう。

洗濯機のほかにも回収希望の家電があるときは、見積もりが安くなる場合もあります。業者によってかかる費用は異なるため、コストがかからないような工夫が大切です。

カビの発生は洗濯機の寿命を短くする原因になります。洗濯を終えたら蓋は閉めず、洗濯槽を乾燥させましょう。また、洗濯槽内を乾拭きするのもおすすめの方法です。湿気を少なくし、カビの発生を抑えます。

洗濯槽はきれいに見えたとしても、実は汚れやカビが発生している場合が多くあります。月に1回を目安にお手入れをしましょう。きれいな状態を保つことで、洗濯機の不具合を防げます。

洗濯槽の許容量以上の洗濯物を入れると、大きな負担がかかります。洗濯物は詰め込みすぎず、許容量を超えるのであれば複数回にわけましょう。丁寧に使うことで、寿命を延ばせます。

洗濯機が終わったら吸水口の元栓を閉めていますか？元栓が開いた状態だと給水ホース・接続部・洗濯機自体に負荷がかかり、水漏れを引き起こしたり故障しやすくなったりします。そのため、洗濯後は毎回元栓を閉めることをおすすめします。

洗濯機の寿命は使用頻度にもよりますが、6〜10年程度が目安といわれています。洗濯機に起こる現象をチェックして、寿命を予測しておくと買い替え時期を誤ることがなくなります。長く使用するための工夫も凝らして、洗濯機の寿命を延ばしましょう。