洗濯機の防水パン掃除方法｜水流すと下に水が溜まる？汚れ防止のアイデアも

洗濯機が水漏れすると、床の腐食や下階への漏水を招く場合があり危険です。そんなトラブルを防ぐのが防水パン（洗濯機パン）で、水漏れを防ぐために洗濯機の下に設置します。ただ、防水パンは放っておくとゴミが付き、そのまま放置すると排水口が詰まり、防水パンから水があふれる恐れがあります。

そのため、防水パンを清潔に保ち、安心して気持ちよく洗濯したいですよね。しかし、掃除方法が分からず、「洗濯機を動かさないと掃除できない？」「洗濯機を買い替えるときしかチャンスがない？」と思う方も多いです。

そこで今回は、防水パンの掃除方法や水がたまる時・汚れ防止の対処法を解説します。そのほかにも、「水流すだけできれいになる？」「洗濯機の下に水が溜まる？」と気になる方に向けての紹介もするので、参考にしてください。

防水パンの掃除は、必要な道具を揃えるところから始まります。特別なものは必要なく、日頃の部屋の掃除に使っている掃除用具と同じような道具で十分です。具体的には、以下の4つを準備しましょう。

• ハンディモップ
• 掃除機
• 掃除機用の細いノズル
• 不要な布

洗濯機と防水パンの隙間は狭く、掃除機を使う時は細いノズルが必須です。ハンディモップは掃除機のノズルが届かない場所の掃除に使います。布は最後の仕上げとして防水パンを拭くために必要です。

必要な道具を揃えたら、防水パンの掃除を開始しましょう。日常的な掃除方法と、長期間放置して汚れがひどくなった場合の対処法を解説します。

最初は掃除機で目につくほこりやヘドロ、髪の毛などのゴミを吸い取ります。防水パンだけでなく、洗濯機の周囲にあるゴミも一緒に取りましょう。掃除機だけでは限界がありますが、細いノズルを使えば防水パンと洗濯機の隙間のゴミもある程度は取れます。掃除の初期段階としては、掃除機が届く範囲のゴミを回収すれば十分です。

掃除機で目に見えるゴミを取ったら、次はハンディモップの出番です。ハンディモップなら狭い隙間にも入るので、掃除機で取りきれなかったゴミを回収できます。洗濯機の手前や左右から、洗濯機の下にモップを入れてゴミを集めましょう。モップ代わりとして、針金状のハンガーを変形させストッキングを巻き付けたものも使えます。

最後に不要な布で防水パンや排水口付近を水拭きします。洗濯機は水を大量に使う家電のため、防水パンには湿気によりゴミがこびり付くことが多いです。掃除機やハンディモップで取れなかった汚れを布で拭き取りましょう。防水パン周りの床や洗濯機にも汚れがあれば、あわせてきれいに拭いて日常的なお手入れは完了です。

防水パンの汚れがひどい場合は、掃除しやすくするため洗濯機を移動させるのがおすすめです。まずは電源コードやアース線を外し、本体にセロハンテープなどで固定します。次に本体から給水ホースを外しますが、必ず給水栓の蛇口を閉めましょう。

さらに本体から排水ホースを抜けば、洗濯機の移動の準備が完了です。洗濯機を別の場所に移動させれば、防水パン全体の掃除が可能です。掃除機やハンディモップを隙間に入れる必要がなくなり、掃除しやすくなります。

水を流す排水口に詰まっている汚れや臭いの除去には、パイプユニッシュが効果的です。まずは、給水栓の蛇口を閉め、コンセントから電源プラグを抜きます。次に、排水口から排水ホースを抜き、排水口の蓋や排水トラップを外しましょう。

排水口にパイプユニッシュを入れ、約30分放置します。待っている間に、取り外したパーツの汚れを歯ブラシなどで落としておきましょう。最後にコップなどで水を注ぎパイプユニッシュをすすいだ後、パーツを元に戻せば完了です。

自分で掃除する自信がない方や掃除しても水が流れない場合、業者に頼んで解決しましょう。薬剤を用いた通常の排水口掃除の費用は、5,000～1万円ほどが相場です。排水管の奥が詰まっており高圧洗浄機を使う場合は、1～2万円程度かかります。排水口の洗浄にお金をかけたくない方は、月1回のペースで掃除するのがおすすめです。

また洗濯機の排水ホースの中にも水垢などの汚れが溜まりやすいので、定期的に掃除をしましょう。排水ホースの掃除にはオキシクリーンがおすすめです。オキシクリーンを用いた掃除方法は次の通りです。

【手順】

1. 排水ホースを、洗濯機側→排水口側の順に外し、埃を払う
2. 50度前後のお湯を浴槽にはる
3. オキシクリーンをお湯に入れる
4. シャワーなどで軽くお湯をそそぎ泡立てる
5. 排水ホースをお湯につけ、全体に行きたるようゆすぐ
6. 30分〜3時間つけおいたあと、シャワーですすぐ

平らな防水パンに洗濯機を置くと、掃除のたびに洗濯機の移動が必要になる場合が多く不便です。かさ上げできる防水パンに交換すれば、掃除しやすくなります。しかし、賃貸住宅では防水パンを勝手に交換できないケースが少なくありません。

事前に貸主への相談が必要かどうか、契約内容を確認しましょう。交換には3～6万円の費用が発生します。安くかさ上げしたい方は、かさ上げ台の設置がおすすめです。ただし、防水パンが割れた場合には交換するしかありません。

洗濯機下をきれいに保つ方法として、かさ上げ台を使えば安価で防水パンを掃除しやすい環境が作れます。騒音や振動を低減できるタイプのかさ上げ台もあり、とくに集合住宅に住んでいる方におすすめです。かさ上げすると掃除機やハンディモップが入りやすくなります。

また、洗濯機を移動せずに排水口を掃除できるようになる可能性もあります。フラットな防水パンを使っている方は検討してみるのもおすすめです。なお、洗濯機は水平にかさ上げしないと故障する恐れがあるので、同じかさ上げ台で揃えましょう。

防水パンのお手入れ方法を覚えるのは大事ですが、ゴミを付きにくくするのもおすすめです。防水パン用のカバーを取り付ければ、洗濯機下の掃除しにくい部分にほこりや髪の毛が入りにくくなります。

防水パンのゴミが大幅に減るため、家事の負担が軽くなります。シートをかぶせるタイプのカバーは1,000円前後で購入可能です。防水パンにかぶせるだけで物置として使えるタイプの商品もあり、2,000～3,000円程度のものが多いです。

排水ホースには溝が入っているため、どうしてもホコリが溜まりやすくなります。そこでおすすめのアイテムがラップです。ラップをホースに巻き付ければ、汚れてきても取り替えるだけなので楽ちんです。ぜひ家庭にあるラップを活用してみてください。

プラダンはプラスチックでできたダンボールです。100均でも扱っているため安く入手でき、DIYでさまざまな用途に使えます。プラダンで防水パンのカバーも作れるので、カバーの購入費用を節約したい方におすすめです。

防水パンの寸法に合わせてはさみやカッターで切るだけなので、簡単に作れます。しかし、かぶせる面積が大きいと安定しにくいので、プラバンだけでは不十分です。この場合、ワイヤーネットをプラバンの下に敷けば安定感が増します。

部屋がきれいに保たれていれば気分よく過ごせます。防水パンは気分的な問題だけでなく、重大な事故を防ぐためにも掃除が欠かせません。さほど手間はかからないので、日々のお手入れで気持ちよく暮らせる部屋にしましょう。