洗濯機が排水できない！強制排水の方法｜応急処置や排水弁の外し方も【東芝・シャープなど】

洗濯機は毎日の生活に欠かせない大切な家電です。だからこそ故障やトラブルが発生したらいち早く対応したいもの。洗濯機の問題で起きがちなのが、排水に関するトラブルです。

縦型洗濯機やドラム式洗濯機の故障はもちろん、停電などによって水が溜まったまま排水できない場合もあります。そのとき、水を桶などで少しずつ汲みだすのは大変ですよね。排水だけしたいのなら、汲み出さなくても強制排水や効率的な排水方法があるため、実は自分で直せる場合があります。

この記事では、排水エラーで排水できないなどのトラブルが発生したときに、強制排水をするための応急処置方法を紹介します。排水弁の外し方はもちろん、パナソニック・シャープ・日立・東芝・アクアなど各メーカーで「排水点検」と表示された場合の対処法や、排水トラブルを起こさないための工夫も紹介するので、参考にしてください。

洗濯機の排水トラブルで、強制排水が必要になる場面は、大きく分けて以下の3つが考えられます。

• 洗濯機が故障してしまい、水が溜まったまま動かない
• 洗濯機の表示画面にエラーが出てしまい、排水されない
• 洗濯の途中で停電してしまい、水が溜まったままになっている

「すすぎや脱水に入る前に洗濯機が停止してしまった」「ふたのロックがかかってしまっていて動かない」といった場合は、洗濯機の故障による可能性が高いです。故障した場合は、強制排水して修理や部品交換が必要です。

エラーが出ている場合や、停電で洗濯機が止まってしまった場合は、洗濯機自体は正常に作動する可能性が高いため、故障でない場合は強制排水をした上で再度洗濯を試みましょう。

洗濯機の排水口は、洗濯に使用した水が流れ込むので汚れやすい場所です。なかなかお手入れをしにくく、汚れがたまってしまうため、つまりやすくなっています。排水口がつまって排水されない場合には、まずは排水口の掃除しましょう。掃除の手順は以下の通りです。

1. 排水ホースから水があふれないように外して、バケツなどにホースの先を入れる
2. 排水口のふたを外す。
3. 準備ができたら、排水口のごみやほこりなどを取り除く

排水溝のごみやほこりを取っても詰まっている場合は、パイプユニッシュなどのクリーナーを使いましょう。

2つ目の原因は、排水ホースの折れやつまりです。折れやつまりは、中古の洗濯機を使うと起こる場合があります。排水ホースの折れは、自分で洗濯機を設置した場合に起きやすいトラブルです。洗濯機をひっくりかえすと確認できる機種が多いですが、自分で確認や直すのが難しい場合は、業者に頼みましょう。

排水ホースのつまりは、汚れなどが溜まって起きる場合がほとんどです。排水ホースの先端をラップと輪ゴムで閉じて洗濯槽に水と洗剤を入れ、漬け置きしておけばきれいになります。

ドラム式洗濯機を使用している場合には、糸くずフィルタのつまりも排水できない原因になります。排水口のつまりと同様、つまっている汚れやほこりを取り除けば解決できます。

排水口の掃除のときと同じように、排水ホースから水があふれないように外して、バケツなどにホースの先を入れてください。準備ができたら、糸くずフィルタのごみやほこりなどを取り除きましょう。

排水弁の故障も排水できない原因になります。排水弁は開閉して、洗濯機の排水をコントロールする部品です。排水弁が故障している場合、洗濯機の電源を入れてすぐ、もしくは洗濯を始めてすぐに排水エラーの表示が出る場合が多いです。

排水弁が故障すると正常に排水がされなかったり、反対にずっと排水されてしまうので、洗濯機が使えません。排水弁に異物が詰まっている場合には、取り除くだけでトラブルは解消します。

しかし、排水弁そのものが故障していたり、部品が欠けたりしている場合は、部品交換が必要です。部品交換をする場合は、洗濯機のメーカーや専門の修理業者に問い合わせてください。

排水口やホース等のつまりを解決しても脱水の前にエラーが出る場合は、ふたのロックを確認するセンサーの故障かもしれません。実際には閉まっているのに、ふたが開いているとセンサーが勘違いしてエラーが出てしまうパターンです。

ふたのセンサーは、ふたが開いたまま脱水に移行してしまわないように設置されているセンサーです。ふたのセンサーの故障は自分で直すのは難しいので、メーカーや業者に頼んで部品交換や修理をしましょう。

洗濯機の電源が入って操作できる場合は、洗濯機のコースを適切に選べば排水できます。排水に使えるコースは以下の3つです。

• 「槽洗浄」コース
• 「脱水のみ」コース
• 「温水槽洗浄」コース

これらを使えば、自動的に排水を行えます。まずは洗濯機の給水をする蛇口を閉めてから、上記3つのコースのいずれかを選択してください。あとはスタートボタンを押すだけで排水が始まります。

風呂水ポンプを使えば、強制排水もできます。通常風呂水ポンプは本体を風呂水に入れ、ホースの先端を洗濯機に入れて使いますが、今回の方法では逆に使うのがポイントです。洗濯槽にポンプ本体を入れ、ホースの先端を浴槽や洗面所に入れて使用しましょう。洗濯槽内の水を浴槽・洗面所に流せます。

風呂水ポンプがない・洗濯機の電源そのものが入らない場合は、「サイフォンの原理」を使って排水しましょう。手順は以下の通りです。

1. ホースとバケツを用意する
2. バケツを洗濯機の水面より低い位置に置く
3. ホース全体を洗濯槽内に沈めて中を水でいっぱいにする
4. ホースの片方の先端を指などでぴっちりとふさぐ
5. バケツの中にホースを持っていき、指を離すと水がバケツに移動する

パナソニック(Panasonic)の洗濯機をお使いの方は、こちらのホームページをご確認ください。

日立(HITACHI)の洗濯機をお使いの方は、こちらのホームページをご確認ください。

シャープ(SHARP)の洗濯機をお使いの方は、こちらのホームページをご確認ください。

東芝(TOSHIBA)の洗濯機をお使いの方は、こちらのホームページをご確認ください。

ハイアール（Haier）の洗濯機をお使いの方は、こちらのホームページをご確認ください。

アクア（AQUA）の洗濯機をお使いの方は、こちらのホームページをご確認ください。

排水ホースや排水口は、ほこりや糸くずがたまりやすいので1年に1回程度は掃除を行いましょう。排水口はたまっている糸くずを取り除けばOKです。排水ホースは、入り口付近の糸くずを取り除いてください。排水ホース内が汚れていたら、洗剤を溶かした水を潜らせて掃除しましょう。

ドラム式洗濯機の場合は、糸くずフィルタをこまめに掃除して、排水トラブルの原因を減らせます。掃除の頻度は週に1回程度が目安です。糸くずフィルタを掃除すれば、効果が長持ちします。縦型洗濯機の方も、こまめなお手入れをおすすめします。

排水口や排水ホースにたまるのは、衣服についている大きなゴミや糸くずです。洗濯する衣類に汚れがついていなければ、排水口や排水ホースも汚れにくくなります。洋服やタオルを洗濯機に入れる前に、大きなゴミだけは手で取り除いてしまいましょう。

これだけでも排水トラブルを防止できて、ゴミが溜まりにくくなるので、日々の洗濯機のお手入れも楽になります。

日々のお手入れに加えてプロの手によるメンテナンスを行えば、さらに洗濯機を長持ちさせられます。洗濯槽のにおいやカビなどの除去もしてくれる業者もあるので、ぜひ利用しましょう。1回のクリーニングは、約2時間程度で終わるところが多いです。

お値段も1～2万円と、比較的お手ごろな値段でクリーニングできます。ネットで見積もりや予約もできるので、2年程度を目安に検討してください。

排水できなくなった場合は、掃除方法は以下の通りです。

1. 洗濯機のコンセントを抜いて、水道の蛇口を閉める
2. 排水ホースを取り外して、排水溝の汚れを取り除く
3. 排水溝の奥につまりがある場合は、パイプクリーナーを流す
4. 中の水が漏れないように先端をラップと輪ゴムで密閉し、排水ホースを水洗いする
5. 水を捨て、歯ブラシなどでホースの中の汚れを落とす
6. ドラム式の場合は、糸くずフィルターを掃除する
7. 排水ホースと糸くずフィルターを元に戻して、掃除完了

掃除をしても元に戻らない場合は、故障の可能性があるのでメーカーに相談してください。

経年劣化や寿命が原因で洗濯機の排水ができなくなるケースもあります。洗濯機の寿命は7〜10年程度と言われています。経年劣化や寿命が原因で排水できない場合は洗濯機ごと買いかえる必要が出てくるので、洗濯機の調子が悪いなと感じた時は寿命もチェックするようにしましょう。

自力で強制排水を行いたい場合、排水弁を外す必要がある場合もあります。排水弁の外し方は以下の通りです。

1. 洗濯機裏の銀色のパネルを外す
2. 排水弁のキャップをマイナスドライバーなどで叩く
3. キャップがゆるみ、回るようになってきたら反時計回りに回す

洗濯機では排水トラブルが起こりやすいです。トラブルが発生したら、原因を特定して適切に処理してください。日ごろから丁寧にお手入れをして、お気に入りの洗濯機を長く使いましょう。