AQUAの洗濯機は壊れやすい？修理費用・寿命はどのくらい？【脱水できない】

中国の家電ブランド「AQUA」の洗濯機が近年注目され人気を得ています。一方で「AQUAの洗濯機は壊れやすい」との声があがっているのも事実です。洗濯機を検討する際にAQUAも候補に入れるとなると、実際にAQUAの洗濯機の品質はどうなのか気になりますよね。

AQUAは企業の合併やブランドの売却が行われましたが、もともと日本の家電メーカーである三洋電機の技術を受け継いでいるブランドです。そのため品質は国産メーカーに引けを取らず、コインランドリーでのAQUA洗濯機の採用率も高まっています。

この記事ではAQUAの洗濯機の品質・耐久性について、寿命・過去のリコール製品も紹介しながら解説します。蓋やロックが壊れた・脱水できないなど故障した場合の対処法・問い合わせ先・修理費用なども合わせて紹介していきますので、AQUAの洗濯機について詳しく知りたい方はぜひお読みください。

壊れやすいと言われるAQUAの洗濯機ですが、実際の品質はどうなのかについて解説します。品質の良し悪しについて気になっている方はぜひ参考にしてください。

中国メーカーは壊れやすいイメージを現在でも多くの人が持っています。しかし中国メーカーが壊れやすく品質が粗悪だったのは昔の話で、品質に厳しい日本でのAQUAのシェアは12%です。より品質が求められるPCの分野でも、中国メーカーのLenovo（レノボ）は2017年の調査で壊れにくいメーカーとして評価されています。

テレビ出荷台数が世界第2位のTCL・ハイセンス・エアコンでは世界シェア1位の珠海格力電器など、中国家電の躍進は凄まじい速さです。今や中国製の家電製品は、コストパフォーマンスに優れているとの評価がもっとも多くなっています。

中国の白物家電製品の品質が良くなったのは、いつ頃からか解説します。中国が市場開放したのは1992年です。2000年代初頭には安い人件費を目当てに、世界中の製造メーカーが中国に工場を建て、また中国外の企業による、中国への投資も盛んに行われました。

中国は国を挙げてITや白物家電、その他の製造業における品質向上に取り組みます。外国企業のM&Aや合併・現地法人化などもその手法の1つです。また日本とは比較にならない高給で、エンジニアや技術者を世界から集めました。

世界の工場と呼ばれてさまざまな製品を製造した中国は今や、世界中の製造業のノウハウを持っていると言っても過言ではありません。中国製品の品質向上も、なかば必然的に進んでいったのです。

世界中が中国に進出する環境の中で、中国企業は積極的に世界や日本の技術を取り入れようと動きます。2002年に、中国のハイアールは三洋電機との合併を行いました。その後、パナソニックが三洋電機を完全子会社化したときに、洗濯機・冷蔵庫部門をハイアールに売却し、その際にAQUAがハイアールへと引き継がれました。

今でもハイアールの洗濯機部門の開発では、旧三洋電機から引き継がれた技術が多く残されています。またエンジニアも、三洋電機時代からの方がいらっしゃるようです。このように中国メーカーは、技術を取り込み白物家電の品質向上に努めてきたのです。

エアコンや冷蔵庫はもとより、洗濯機事業もまた品質を向上させてきた部門の1つです。AQUAには、三洋電機から引き継いだ多くの技術とノウハウが活かされています。

三洋電機といえば昔から、尖った技術で多くの熱心なファンを獲得してきた家電メーカーでした。パンにご飯を混ぜたごパンを焼くホームベーカリーや、炊飯器のおどり炊きで三洋電機を思い出す方もいますよね。

三洋電機は洗濯機の名門でもありました。1953年には、日本初の噴流式洗濯機を開発・販売します。さらに現在の縦型洗濯機の原型である、渦巻き式と命名されたパルセータが底についている洗濯機を開発したのも三洋電機です。他にも糸くずフィルターや洗剤量のガイドも、三洋電機が開発しました。

三洋電機の尖ったエンジニアたちは、ハイアールになった現在もAQUAで活躍しているそうです。

大物の洗濯物や、雨の日の洗濯物でコインランドリーを活用する方は多いと思います。実はそのコインランドリーの洗濯機の73%がAQUA製です。ホテルなどのランドリールームの洗濯機も、圧倒的にAQUAが多く、未だにSANYOのロゴの付いた洗濯機を、使用しているところもあります。

AQUAの洗濯機がコインランドリーでこれほど圧倒的なシェアを誇るのは、壊れにくく頑丈なのが、1番の理由です。AQUAの洗濯機が中国製だから壊れやすいのは間違いだと実証していますね。

AQUAの洗濯機の特徴として、他のメーカーに比べて低価格な点が挙げられます。国内大手の東芝やシャープ、日立などに比べると1万円以上安い製品も珍しくありません。1人暮らし用セット家電などでは、国内メーカーより海外メーカーが3万円以上安い場合もあります。

海外メーカーが壊れやすいと言われますが、AQUAはむしろ壊れにくく頑丈です。洗濯機はどのような機能がついているかも大事ですが、やはり1番気になるのは耐久性です。

AQUAはハイアールに吸収されてからも、日本人エンジニアが多く活躍しています。技術面のみならず耐久性や品質も、日本製品と比べて遜色ありません。海外メーカーの中では、高品質な洗濯機ブランドの1つです。

このように、価格は国内メーカーよりリーズナブルで、品質は国内メーカーと比較しても遜色ないのがAQUAブランドの洗濯機です。コインランドリーで圧倒的な人気なのも、AQUAの洗濯機の耐久性や頑丈さを表しています。

AQUA（アクア）がリーズナブルかつ高品質で高耐久性なのは、過剰な機能を省いているからです。一般的な家庭での洗濯機として、もっともおすすめできるのがAQUAブランドと言えます。洗濯機の買い替えではぜひ、検討する選択肢に入れておきましょう。

上述した通りAQUAは中国メーカーですが、品質は向上しておりすぐに壊れたりはしません。当然、他メーカーの製品と比較して寿命が短くもありません。

洗濯機の寿命は約10年前後と言われています。理由は、約7割の人が10年程度で故障による買い替えを行っているからです。また、メーカーによる補修用の部品保有期間は製造打ち切り後6年と定められています。製造が終了している洗濯機の場合は6年を過ぎると修理も難しくなるため、買い替えが必要です。

故障が疑われる症状が出た際は、修理を依頼する前にAQUA洗濯機のリセット・初期化を試してみましょう。AQUA洗濯機をリセット・初期化する方法は、以下の通りです。

1. 洗濯機の電源を入れる
2. 「設定」ボタンを6秒間長押しする
3. ピッと音がしたらリセット・初期化完了
4. 洗濯機の電源を切る

上記の作業が完了したら、電源を入れ直して洗濯機が正常に作動するかを確認します。リセット・初期化しても症状が変わらなかった場合は、メーカーのサービスセンターに連絡をし修理を依頼しましょう。

洗濯機の故障によくあるパターンは以下です。

• コントローラーの故障
• 排水と給水の故障
• モーターの故障

購入して1年以内の故障なら、保証がついており無料で修理を依頼できます。また、コントローラーが示すエラーコードの中には、個人で解決できる故障もあるので、AQUAのメーカーページや取扱説明書で確認しましょう。

修理費用は洗濯機のモデルによっても異なるため、メーカーに問い合わせてください。修理費用が購入費用より高くなりそうであれば、新しい洗濯機の購入を検討しましょう。

縦型洗濯機の上蓋は、安全のため運転中・チャイルドロック中・予約運転中は開きません。一時停止の際も、LEDの表示が消えるまでは蓋が開かない仕組みです。また、蓋のロック部分のピンが出たまま閉まらない場合は、「電源の抜き差しをする」「ピンを押しこむ」方法で収まるケースが多いので試してみてください。

ネット上で、AQW-GV70Gの蓋にヒビが入って交換・修理をしたという報告が複数上がっています。蓋にヒビが入っていた場合は、メーカーで交換・修理対応してもらえますので、メーカーのサービスセンターに連絡しましょう。

洗濯機を使っていて、脱水できない場合は次の要因が考えられます。

• ためすすぎが追加されるときは洗剤量が過剰、もしくは排水ホースの流れが悪い
• 脱水が中断されるときは、洗濯槽内で洗濯物が片方に偏っている

ためすすぎが追加されるときは、洗剤量やホースの配置を調整してください。洗濯槽内で洗濯物が一方に偏っている場合も脱水が中断されますが、これは修正動作なので正常です。

また脱水が低回転の場合がありますが、効率的に脱水するための正常な制御で、徐々に全開になります。防水性衣類が入っている場合も、脱水が行われないので注意してください。これら以外で取扱説明書やメーカーサイトの質問を見て試しても脱水できない場合は、メーカーに問い合わせましょう。

給水・排水に関するエラーコードと、主な原因・対処法は下表の通りです。

給水・排水関係以外のエラーコードと、主な原因・対処法は下表の通りです。

AQW-GV70Hは、1人暮らしで洗濯物をためやすい方や、一般的な3～4人の家庭におすすめの洗濯機です。大きな特徴は、洗濯物容量が7キロあるところと、インバーター機能が備わっているところです。

インバーター機能とは、洗濯機のモーターを、停止か全開の2パターンで回転する通常の洗濯機ではなく、必要に応じて回転数を変化させてくれる機能です。たとえば夜間では、洗濯を静かに回すのが可能になります。特にアパートや賃貸の場合、洗濯機の騒音は気になるので、インバーター機能のついた洗濯機は非常におすすめです。

口コミで最も多いのが、インバーター機能がついた洗濯機の中でもっともリーズナブルだとの評価です。国内洗濯機メーカーに比べると、2万円以上安かった例もあるそうです。AQUAはハイアールの中では最上位モデルですが、国内メーカーに比べるとコストパフォーマンスに優れています。

次に多い口コミが、静音性に対しての満足感でした。インバーター機能付きの洗濯機の中では普通程度の評価ですが、価格が安いために好感度が高いです。その他にも省電力性に対する口コミもありました。

ただし機能面では、洗濯機に必要な最低限の機能しかついていません。逆に言えば他メーカーの過剰で使用しない機能を省いたモデルが、AQW-GV70HやAQUAの特徴と言えます。

AQUAはもともと日本のメーカーであり、高い技術力と品質が評価されていた三洋電機が大本です。中国資本になったとはいえ、現在でも日本人エンジニアがその技術力と品質管理などを担っています。また、コストパフォーマンスに優れ、必要最低限の機能が揃っています。

日本のコインランドリーでも高いシェアを誇り、世界的にもトップブランドと認識されています。一部には中国メーカーだから壊れやすいとの風評がありますが、実際はむしろ頑丈で耐久性があります。購入の際の安心感は、国内メーカーに匹敵するほどです。

高品質で評判のAQUAですが、過去にリコール製品を出しています。2003年から2004年にかけて三洋電機の時代に販売したトップオープンドラム式洗濯機が、乾燥運転中に発煙・発火しました。修理対応しましたが、その修理における作業不備により再度発火事故が発生したため、対象全機種において再点検を行っています。

中国メーカーのAQUAは品質が不安だとの声がありますが、日本メーカーの三洋電機の流れをくむAQUAは高品質な洗濯機です。洗練された最低限のでシンプルな機能による低価格の実現で、高品質ながら買いやすい価格の製品になっています。コスパのいい洗濯機を探している方は、ぜひAQUAを検討しましょう。